片山晃(五月)氏、小松原周氏共著の「勝つ投資、負けない投資」を読んでみました。
この本はもちろんアマゾンでも扱いがあるのですが、アマゾンのレビューにおいて、ある人に★1を付けられた上 書評でボロクソにけなされました。そういう行為を問題視した五月氏が、アマゾン側に書き込み人情報の開示請求をかけたといういわくつきの本です。2chに単独スレも立ちましたし株に関係ない各スレでも大騒ぎになったので知っている人は多いと思います。
で、どれだけひどい本なのか実際の内容を読んでみたのですが、すごくためになるんですよね。変なわかりづらいパンローリングの株本よりもずっといいです。
何がいいかというと、本人が感じたことを隠さずに正直に書いてあることなんです。
特に五月氏のパートで、自分がデイトレに向いておらず何故向いていないのか、なぜデイトレで稼げなくなったのか、ではどうすれば自分も投資家としてやっていけるのかというのを細かく分析してあるのです。
なるほどと思いました。今、多くの銘柄で業者が見せ板をやったり、他人の注文に合わせてミリセカンド単位で注文を変えたりする、自動化されたいわゆる「アルゴ」が横行しています。スキャルピングでアベノミクス前期に大いに稼いでいた人たちが「稼げなくなった」「アルゴだらけでもう無理」とよく掲示板などで言っているのを見るのですが、なぜそういう状態になっているのかが五月氏の見方で書いてあります。しかもかなり説得力がある内容で。
そしてアマゾンの書評では「こんなのは誰でも知っている内容であり意味がない」みたいな書き方をしてあります。私はそうは思いません。実際に私にはすごくためになりましたので。驚くのはベストレビュアーと呼ばれている人たちがこうした投稿をしていることです。ベストレビュアーに選ばれるには多くの「参考になった」票が必要です。そう考えると大衆に迎合した書評を書いて点数稼ぎをしているのではないかとすら勘ぐってしまいます。こうしたレビュアーの中にはVINEメンバーと呼ばれる人たちがいて、彼らはアマゾンにレビューするために商品をもらえるなどの特典があります。こうした環境も問題なのかもしれません。
どの世界もそうなのですが、株は特に成功している人に対してのそうでない人からの妬みがすごいですね。上総介さんというブロガーがいるのですが、この人が出版している本についても明らかに妬みだろこりゃという書評がついていました。不思議と外国の翻訳書籍にはこういうのはつかないのです。そしてレビューで絶賛されている外国本を読んでみると役に立つのは全500ページのうちの1ページ分ぐらいだったりするのです。あきらかに日本人の成功者に対しての「妬み」がここにあると思います。
以前、さくらももこの「焼きそばうえだ」という本がアマゾンでやはりぼろくそにけなされていました。これはさくらさんが大きな富を手に入れた後に書かれた書籍で、そのボロクソ書いているレビュアーたちはもれなく「さくらももこは金持ちになりイヤミになった。イジメのにおいがする」とレビューしていたのです。
ちびまる子で大ブレイク中に書かれた「たいのおかしら」「もものかんづめ」などにはそうした金持ち臭はしないんだそうです。私はさくらももこの本はたいてい読んでいますがこの人の本質はなんら変わってないと思います。これは成功者に対する妬みによる読者の気持ちの変化だと思います。さくらさんの著作に「うちはびんぼう」というマンガがあるように、この人は貧乏で庶民的な部分が受け、多くのファンを掴んでいました。ちびまる子が当たって大金持ちになったさくらももこには庶民は興味をもたないのです。
ちなみに、アマゾンではない別の本通販サイトでは「やきそばうえだ」は良作という評価がなされていました。そう考えるとアマゾンのレビューというのは以前に比べ信頼性に欠けるモノに成り下がった感があります。誹謗中傷ではなくどこがどうダメなのかキチンと書くべきです。たいていは難癖になるでしょうけど。
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