昨日も書いたPCデポの件ですが、なかなかに大事になっているようです。
普通このたぐいの不祥事が起こった場合、株価に少し影響して終わりなのですが今回のケースはちょっと違います。
一部の社員が出来心で不正を行ってしまったわけではなく、会社ぐるみで確実に老人やその他の「カモりやすい人」を狙った社内体制を作っていることがわかったからです。
言ってしまえば会社の理念や社風に問題がありすぎるということなので、その方向性が変わらないかぎりは積極的に株を買おうという人は少ないのではないかと思います。儲かりゃいいと考える人は確かにいるでしょうが、今儲かっているのは空売りしてる人でしょうからね・・・
会社の不祥事が株価に深刻な影響を与えた過去の例として、ペッパーフードサービス(3053)やメッセージ(2400)がありますね。
ペッパーフードサービスは2007年に関西の店舗で拉致監禁事件が発生し、その後、別の店舗でも食中毒事件が起こり株価が低迷しました。
2014年になり「いきなりステーキ」という新業態がウケて業績、株価とも息を吹き返しました。食中毒単体の話であれば、ここまで低迷の期間は続かなかったでしょう。創業者の一瀬邦夫氏はベンチャー魂あふれるナイスガイですし、彼自身の姿勢にはそこまでの問題はなかったものと思われます。
ただ雇った(のちに独立した)人間がまずかった。人間を見る目がなかったというところでしょうか。しかしもともと外食産業で働こうというタイプは、お上品な人は少ないと思います。そういう人たちを遣ってやりくりしていかなかればならない。その結果起こった事件かと思います。
それでも客や世間はペッパーフードサービスを7年も許さなかったのです。
2400メッセージは2016年7月にSOMPOケアメッセージに商号変更しました。まだ記憶に新しい入居者連続転落事件があった会社です。
やはり派手な株価の下落をしています。損保ジャパン日本興亜HDが筆頭株主となったあたりから株価は窓を空けて上昇。現在は90%以上の株式を取得し完全子会社化しています。
一時は回復したかに思われた株価ですが、また低迷し始めています。このように一部の人が狂気の末に起こした事故であって、体制を一新したあとであっても、一度落ちた評判を回復するのには時間がかかるのです。
PCデポの場合、会社の体質が原因で騒ぎが起きています。中には「儲ける手段としては優れている」と言う人もいます。今後の株価推移で日本の人々が「簡単に許すのか、それとも許さないのか」を一応は判断できそうです。
なお、私もPCデポをモバイルデバイス購入で利用していましたが、今後は利用を控えるつもりです。
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