一時400円程度まで上昇したにもかかわらず、今は370円付近をさまよっています。(トランプ相場の戻りもありますが)
メリルは一時3.4%(4000万株程度)まで空売り残高を増やしていたのです。それが今は0.6%程度。クレディ・スイス証券が新しく参戦してきた影響もあると思いますが、最低でも450円ぐらいまで上がってくれないと困るでしょうね。以前は500円以上だったのですから。
私的にはメリルが4月にガクンと残高を減らしたのも疑問でした。
おそらくは3月の配当落ちで手放す個人が多いはず(=株価も下がる)と見込んでいたところ、あまり下がらなかったのが彼らにとっての誤算で、これは空売りを維持し続けても下がらないかもしれない、と考えたのかも。
メリルは結構執念深く、株価が上がってもダラダラと空売り玉を持ち続ける傾向があるのです。しかしいくらなんでも4,000万株の空売りはやりすぎでしたね。
この空売りの買い戻しが影響して、株価が400円ぐらいまで回復したのは間違いないと思います。ところが株価の伸びは頭打ち。個人の買い方も、伸びが止まったところで手放した短期目線の人が多かったのでしょう。
もともとセブン銀行の業績自体は横ばいで、国外の展開も2017年のうちは初期投資のフェーズで、大きな伸びが期待できません。実りの時期がやってくるのは2018年以降でしょう。
私が見ますに、セブン銀を長期保有していた機関と年金の信託口が、メリルの空売りを嫌がって持ち株を大きく減らしたことが影響し、本来500~600円だった株価を400円程度に抑えているのではないか?と思います。
2016/3/31時点で2.58%、2.53%保有していた「トラスト銀行」年金信託口が |
2016/9/30時点で それぞれ2.0%と1.72%に減少 |
つまり今後セブン銀行が以前のような勢いを取り戻すには、空売り機関の撤退、国外での展開が成功すること、あるいはその期待で大口の買い方機関が出現、などの条件が必要なのではないかと考えます。
日本においてはまだまだキャッシュの強さは当面変わらないということは間違いありません。その意味ではATMの重要性は変わりません。
特に老人はカード嫌いの人が多いです。老人の構成比率が大きくなる日本で、しかもクレジットは高齢者の発行、更新を締め出す傾向にあります。フィンテックが日本で進むにはデビットの普及が必要ですが、はたして高齢者がわざわざデビット発行の手続きをとるようになるだろうかという疑問があります。
まあ、フィンテックは国策で、国策のためにデビットを持ちましょうと宣伝し始めたらまた違うでしょうけどね・・・基本、誰もがわけのわからないものには手を出したくないもんですよね。
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